FIRE YOUR IMAGINATION

コラージュ作品制作のために素材を探そうと、古い洋書雑誌をぺらぺらめくっていたら、飛び込んできた言葉が『FIRE YOUR IMAGINATION』。
コラージュをしていると、自分のイメージが全てなのだと痛感します。そして自分の生きる世界も同じなのだと、今ははっきりわかるようになりました。

体を少し休めるために、しばし自宅療養というのをしているのですが、これが意外と難しい。元来じっとしていられない性格なのです。体が動けないほど憔悴していたときはともかく、少し回復してきた時が要注意なのだと、自分を戒めながらの療養です。体を使わなくてもすむような、回復を促す楽しい作業はないかと思い、コラージュの作品を作り始めました。しかしながら、弾むような気持ではないため、イメージはあまり広がらず、何か心弾むものをと探していた時に、そのフレーズが目に飛び込んできたのです。タイルか何かの会社広告のフレーズでしたが、心の中を覗き見されたのではないかと、ドキッとしました。

ーあなたの想像力に火をつけて

白いフレームの階段を駆け上がると、どこまでも広がる宇宙に出る。大切な友人に送ってもらった星の砂を空に少しだけ放ってみる。今と未来、そして過去を繫ぐような世界。気球でどこまで行くのだろうか。宇宙の果て、を目指しているのだろうか。窓の向こう側には星野道夫さんのアラスカの風景も見える。モノクロームみたいな静かな風景の奥に力強い生命が息づく世界。しかし何か物足りない。私のいる世界はもう少しだけカラフルだ。窓辺で花束がこちらに近づいてくる。何のお祝いだっただろう。そう思う間にも、花束の花はどんどん大きく広がって、あたたかな光が射すころに、淡いピンクやレモンイエローのやわらかな花びらが、あちらこちらで次々と花開き、風にゆらゆら揺れている。風が春を連れてきたのだ。