小さな作品

12月に小さめの作品を少し展示販売することになりました。
クリスマスギフトの手仕事。

腱鞘炎の手を休めるために、長い期間作品発表の場を持たずにいましたが、ようやく少しずつ作れるようになってきたので、小さな作品からお届けしていきます。
ギフトになるものを、と思いながら制作を始めましたが、「作れること」自体が私にとってはギフトでもあり、作る喜びをしみじみ感じて、じんわりあたたかな気持になります。
当たり前のことが、当たり前でなくなったときにその大切さが身にしみてわかります。
月並みではありますが、作る喜びに愛溢れる作品なので、今から楽しみにしていて下さい。
詳しい日程はわかりしだいアップします。

さて。
作品展のとき毎回、何か新しい技術を取り入れていくということを心において仕事してきたのですが、今回も新しいステッチを一つ取り入れました。
今までは糸で空間を埋めるように刺していたのですが、空間をあけることで糸の線に風をいれるような心地よいステッチです。
人生に対して真面目なほど、一つ一つの物事に対してもとことん完璧を目指そうとします。私はそういうところがあって、突き詰めるほどがちがちになっていたように思います。どんどん武装を固めてしまうような、良い加減を通り越してしまう時があるのです。

手を痛めたことで、自分にとってベストな生き方を知りました。
それは「良い加減をキープすること」です。
心と身体の声を聞きながら、それ以上は目指さないということ。
自分の限界を知ることは、誰にとっても悔しくて辛いことですが、それは限界というよりも、もうすでに自分のベストに充分到達していたのだと受け入れることが大切。
それを深め、愛することのほうが今は大事な気がしています。
自分を知るということは、きっとそういうことなのだと思います。