宇宙の言葉

言葉にならない心の感動や喜びの感情を宇宙の言葉に代えて、手が伝えようとしてくれる。
私は普段の会話の中でも、伝えたい事を言葉にするのにとても時間がかかる。
うまく伝えようとすると、適切な言葉を探すのに時間がいるのだ。考えれば考えるほど、間違った言葉を使いそうで、うまく言葉にならないことがよくある。
手はそれをありのまま素直に糸に託して形に変える。
同じ体を通したことなのに、不思議な事だと思う。無心になれるというのは、そのままでいられることなのだと実感する。判断せずに、そのままでいられること。愛そのものでいること。

昨日のこと。
羽根を見ていたらおもむろにインスピレーションが降りてきた。
太古の記憶から呼び覚ましたかのように、小さな祈りの形が生まれた。
ローレルの枝に水鳥の羽根を結んで。
新しい方向を見つめるとき、歩き始めるための理由はいらない。
ただ一歩を踏み出す。そんな気持で小さな作品が生まれた。
12日からの企画展に出品します。お楽しみに。