太陽の羽根に学ぶ

 

仮住まいになって10日ほど経ちました。外出自粛もあり、毎日その瞬間瞬間を生きることにしているから、何かをしたという記憶があまりありません。

ゼロでいる。それはとても大切なことです。今に集中していると、過去に囚われることもないし、未来を心配することもありません。今を大切に過ごし、大切に過ごした今が未来になっていく。私は思い出や記憶を握りしめていたのかもしれません。(良いことも悪いことも、素晴らしい作品のことも、悔しい思いをした作品のことも)。過去の記憶で今が見えにくくなっていたのかもしれません。それに気がついてからは、今この瞬間に意識を向け、味わうようにしています。すると、とても軽くなって、自分の中にスペースができてきました。わあ、ギュウギュウだったんだ、、、とびっくりします。記憶や思い出を無くす訳ではなく、宇宙にポーンと放って、いつでもそこにあると知っていると、握りしめずに大らかに手放していられるのですね。

スペースができると、内なる声がよく聞こえてきます。必要な情報も、どんどん目の前に現れてきます。本来の魂のままでいることが大事だと言われるのは、きっとこういう事なのですね。

毎日1枚の羽根を刺繍する。その手仕事を通して、私は自分に1歩近づきます。毎日違う色、違う表情の羽根が生まれ、それを素直に表現しています。自分の内側に大きな宇宙があって、そこには様々な色がある事を知ります。自分という個と、広大な宇宙が1つになる時間でもあります。今はなにかを成し遂げたいという思いも手放して、ただただ1枚の羽根に学ぶ時間を過ごしています。とても豊かな時間です。