一粒の種という名の鞄

「一粒の種」という名のオーダーメイド鞄

小さな一粒の種が大地にぽとんと落ちて、芽を出し、葉を伸ばしていく。雨は大地に染み込んで、根っこまで栄養を届けてくれる。蕾が膨らみ、花を咲かせ、小さく実りをつける。そして、またぽとんと大地に落ちる。循環する大らかで美しい時間を一つの鞄に刺繍しました。この鞄のオーダーを頂いた時、まだ大きさも決まっていなかったのですが、お客様の女性的な雰囲気や今描きたい風景が一つとなって、とても自然に鞄のデザイン画を描いていました。打ち合わせで細かな部分の相談しながら、諸々のことはお任せいただき、最初に浮かんだイメージのままの鞄が仕上がりました。伸び伸びと優しい生命力が宿り、軽やかな中に力を秘めた風景が見えました。一粒の種の中には、未来の生命力が秘められています。小さな芽が大きな木へと成長していく、その全ての可能性が一粒に含まれているのです。

鞄は人生を共にし、側にいてくれる存在です。オーダーメイドの鞄は、豊かな時間を過ごすお守りのようになればいいなと思いながら作っています。そして、ほぼお任せのオーダーをいただけることは、本当にありがたく豊かなことだと感謝の気持ちでいっぱいになります。いつもありがとうございます。

満月に願いをかけて

17日の満月に新しい場所のお手入れを開始しました。神戸に塩屋という街があります。海と山に囲まれた小さな場所。昨年からそこにご縁がたくさん繋がっていきました。駅から坂道を10分ほど上がったところに、森本由美さんが営むflagというコミュニティスペースがあります。その一部をアトリエにする事になりました。由美さんは私がエプロンなどの制作に携わっているカフェDENQUINA TO GOのシェフでもあります。大切にしていることが近いので、これから塩屋のその場所を一緒に守りながら、ワークショップや小さな展示会などをしていこうと思っています。まずは土地と自分の気を合わせて整える事から始めています。ペンキも部分的に塗り変えたり、工夫することを楽しんでいますが、庭の草がモリモリ生い茂ってしまってて、色々やりたいのに暑いのでなかなか進みません(笑) 9月末ころにお披露目がてら、何かできたらいいなと思っているところです。(写真の紫陽花はその場所からもらったものです)

最近体のことを考えて、足元をひたすら温める生活をしています。といっても“冷えとり”というほどは出来ず、ズボラな私なりの方法です。でも、いつも体の奥の方がポカポカと温かくて、温泉でほう〜っと息をつくような、体が安心している感じがします。今までどれだけ冷えて、いや、冷やしてしまっていたのやら、、と思います。頭寒足熱。温まった体は、血行が良くなりほわほわとしていて、心も優しく穏やかになれます。女性の持つ柔らかさがふっと顔を出してくれそうです

風の歌

今年の半分、6月最後の日。遅い梅雨入りのせいか、とっても空気が重たい雨の日。

久しぶりに読み返そうと手にしたレイチェル・カーソンのセンスオブワンダーの中に”風の歌”という言葉を見つけて書き留める。前から作品のタイトルなどに使う言葉だけど、妙に気になった。

風の刺繍シリーズの小さな包み。ふんわりと柔らかい感触が愛おしい。最近は本当に白い生地のものばかり手にしているので、身に付けるものも白いグラデーションになっている。白に惹かれるのは、真っさらなイメージだからだと思う。

 

私が生まれてくるとき、神様と相談して手仕事の力を携えてきたのだと思うので、その最初の気持ちを大事にしていきたいと思う。だから、今の作品は真っさらな新しい気持ちで作りたい。

引き続き小さな作品もオーダーを受け付けています。一つ一つの出会いを大切に。

祝福の光に包まれた鞄

美しいと感じるものを表現するとき、どんな言葉がぴったりなのだろうかと日々思っています。その時々、それぞれの「美しいもの」に相応しい言葉は何だろうと。

今日仕上がったアンティークリネンの鞄の佇まいも本当に美しい。19世紀後期のホームスパンのリネンは、私の手元に届いたこと自体が奇跡のように思えるから、布の風合いを生かして大切に仕立て上げた作品。そこにはリネンを織り上げた人達の紡いだ長い時間と愛があり、私は心から大切に受け継ぎました。やわらかく光を放ち、素朴な存在感は静かに美しい。夕暮れのまだ暖かい太陽の光がふっと射し込み、祝福されているように輝いています。時空を超えて古の人から受け継いで仕事ができるなんて、本当に尊いことだと思います。この道で間違いないと改めて思える時間でした。

夏至のやさしい夜

夏至の夜。とても素敵なことがありました。ご縁が出来た土地へ秋頃に移動して新しいスペースを始めることが具体的に決まりました。夏の間にゆっくりと準備を進めようと思っています。その場所で定期的に来てもらえるようなワークショップをしたいと考えています。手仕事をしながら四季の移り変わりや月のサイクルなど、宇宙と自然の循環をしっかり感じられるような時間を持てたらいいなと思います。

暮らしがイメージ出来る土地とのご縁は初めてでした。手仕事と暮らしと、自分らしい時間の流れで生きていけそうな土地とやっと出会えました。と言っても、力が入ることなく自然な流れで色々な事が決まってきたので、それが1番大事なのかもしれません。自分の内なるリズムと同調できていること。意識してそれを感じ、選ぶこと。シンプルに生きる秘訣ですね。ずっと探していたものとやっと出会えたような、とても優しい喜びに満ちた夏至の夜でした。

愛おしい白

このところホームスパンの白いアンティークリネンが好きすぎて、ずっと素材として使っています。手紡ぎ、手織りはもちろんのこと、リネンの栽培から家庭で行われていた時代のとても貴重なホームスパンリネンです。

自分たちで植物を育て、糸を紡ぎ、生地に織り上げるまでの途方もない時間を思うと、この生地がどれほど豊かなものかわかります。効率重視の消費社会では考えられないような時間と手間がかけられています。貴重な生地を最大限に活かしたくて、シンプルな形で、使い込むとくったりとするリネンのバッグを作りました。風切羽をお守りに刺繍して。もう少し大きめでさらにくったりする形も美しいだろうと思います。慌ただしい日常に心地よい風を吹かせてくれるような、美しいバッグです。

満月の祈りの仕事

今日は満月。満月の祈りの仕事は「種のふくろ」の制作をしていました。アンティークリネンの端切れを有効活用して。種を保管するための小さなふくろ。自分にとって必要だったり、大切だと思うスパイスやハーブを選んで入れて、メディスンバックとして首から下げて使うのもいいなと思います。触れるたびに好きな香りが漂うのも良いものです。

先日、友人から沢山の種を託してもらいました。本当は6月蒔くもので間に合う種を選んでくれたのですが、次に移動する場所に植えたいなと思い、まだ蒔かずに保管しているのです。そんな小さな贈り物を入れておくイメージの優しい作品です。チクチクと刺繍しながら、ふと、この「種のふくろ」の作品展をしたいなあと思ってインスタにぽろりと書いたら、すぐに素敵な企画の連絡をいただきました。きっと近いうちに実現すると思います。詳細が決まったらまた告知しますね。

物事が表面的には動いていなくても、見えないところで動き始めているものですね。誰かがふと思い出してくれていたり、ふいに必要な人に出会ってしまったり。流れに抗わず、必要なことをひたすらコツコツ積み重ねていたら行きたかった場所へと辿りついてしまうものなのかもしれません。

自分のすべてであるために

先日の新月が過ぎて大地のエネルギーがぐっと強くなった気がします。
6月に入ってから、色んなことが動き始めていて、それをどう形にしていこうかなとワクワクする日々を過ごしています。

エネルギーが満ちている中、身軽になろうと思い、本の断捨離をしました。(といっても捨てられないものが多すぎてまだ半分以上手元にあります。)必要ではなくなったものはあっさり手放してそこにスペースを作りたいと思いました。今までいっぱい溜め込んできたものに、ふっと風穴をあけたくなったのかもしれません。

新しい場所への移動も少し現実的になってきました。ここ数年、自分の魂が解けるような土地をずっと探していました。作品を作る上で、それがとても重要になっていたからです。大らかな土地というのかな。そう感じる場所とご縁が繋がってきました。どんな風に扉が開かれていくのか楽しみです。その資金集めも必要なので、作品のオーダーをご希望の方はこの機会に是非ご連絡下さいね☆インスタグラムで気になっている作品があれば、それもお問い合わせ下さい。(新しい場所での活動が始まるとき、優先してお知らせさせてもらいます☆)

新しいことが始まるのは、ワクワクしますね。自分の道がさらに豊かに実っていくためのはじまり。魂の願いに心を重ねて、自分のすべてであるために。

羽根守り

5月も最後の日になりました。今月は望むものや事へ向けての準備の一ヶ月でした。ずっと心に描いていた事のためにアクションを起こしたり、ずっと頭のなかに眠らせていたイメージを形にし始めました。その一つが包みの作品。包みはずっと作っていますが、作品として妥協のないものをコツコツ制作しています。紐も編んでいます。しっかりした糸を使って編んでいるので、馬の尾のような命のある佇まいになりました。

羽根のことを調べていて、ふと気になった言葉がありました。”鳥が羽ばたく本当の理由は「前に進むため」”とういうもの。当たり前のことかもしれませんが、改めて心に残りました。羽ばたいて前に進みながら翼に風を受けることで、上向きの力である揚力を発生させながら飛行しているのだそうです。前に進むことは、上昇することに繋がるのだと。

ひと月の間、外からの情報とはなるべく距離を置き、ずっと静かに内側と対話しました。表現したいもの、言葉として内側から溢れ出てくるものに耳を傾けていました。体を休めるための時間でもありましたが、この静かな時間をいただけたことは人生でも稀なことだと思います。魂の願いが体を通して、今は静かに耳を澄まして欲しいと囁いてきたのだと思っています。体は魂の舟。ちゃんと耳を澄ましていると、一つになれる。そして、ここのところずっと目にする言葉は、「内にあるが如く、外も然り」宇宙の法則ですね。内側にあるものが、外側の現実を作っている。最近はそれが顕著に表れているように思います。望むかたちで前に進むために、まずは自分の本当の気持をしっかりと知ることを意識した今月。さあ、羽ばたこう。と自然と思えました。そして、同じように人生を前に進む人のために、羽根をお守りにした包みを作りました。

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